NewLisp

提供:GizmoLabs - だいたい CAD LISP なサイト
2011年6月14日 (火) 22:35時点におけるGizmon (トーク | 投稿記録)による版 (→‎基本的なところ)

newLISP は、Lutz Mueller 氏が開発している LISPライクな汎用スクリプト言語です。

ちょっと使い込んでみようかなということで、ここは私的なメモとして公開しています。

Windows で使う場合

Windoows用のインストーラからインストールすると、newLISP のIDE用のアイコンが出来るのでそこから使ってもいいし、コマンドプロンプトで newlisp と入力して実行してもいい。 コマンドプロンプトからの利用で、複数行の記述をしたい場合は、

[cmd] 
(set 'a "a" 'b "bbb")
(+ 1 2 3)
[/cmd]

といった風に [cmd] [/cmd] で挟んで記述する。 newLISP のIDEを使う場合、上がエディタ(コード)で下がプロンプトになる。[ALT]+R でコードを実行する。

情報源など

基本的なところ

  • コメントは ";" か "#" を利用可能。複数行のコメントはない。
  • リスト、シンボル、lambda、式 があるよ。
  • リストの例
    • '() … 空リスト
    • '(3) … 整数
    • '("こんにちは" "三河屋です") … 文字列2つのリスト
    • '("こんにちは" 2 opt) … 文字列と整数とシンボルのリスト
    • '((a b c) (1 2 3)) … リスト2つのリスト
    • '("こんにちは" "三河屋です") … 文字列2つのリスト
    • ドット対はないよ
(list 'a 'b)
> (a b)
  • シンボルの例
    • (set 'text "こんちは") … シンボルに値を割り当て
    • text → "こんちは" … シンボルを評価すると"こんちは"
    • mirrorman → nil … 未定義のシンボルを評価すると nil
    • (set 'opt1 true 'opt2 nil) … opt1をtrue、opt2 を nil に。
    • true → true … true の評価は true (ブーリアンの true)
    • nil → nil … nil の評価は nil (ブーリアンの false)
  • lambda 式 … あるよ
(set 'f (lambda (n) (+ n n)))
=> (lambda (n) (+ n n))
  • fn はlambdaの代わりに使えるよ
(set 'f (fn (n) (+ n n)))
=> (fn (n) (+ n n))
  • lambda はシンボルじゃなくて、特別なリスト扱い
(length (lambda (n) (+ n n)))
> 2
(first (lambda (n) (+ n n)))
> (n)
  • lambda 式は無名関数として使われるよね
(apply (lambda (n) (+ n n) '(123))
> 246
(map (lambda (n) (+ n n) '(1 2 3))
> (2 4 6)
  • シンボルに lambda 式を定義して関数として使えるよね
(set 'double (lambda (n) (+ n n))
> (lambda (n) (+ n n)
(double 123)
> 246
  • もうちょっと短かく
(define (doudle n) (+ n n))
> (lambda (n) (+ n n)
(double 123)
> 246

真・偽

  • 真になるもの: 偽になるもの以外。 0や"" 空文字も真。
  • 偽になるもの: nil、() 空リスト。

シンボルと関数の命名規則

  1. 変数シンボルは、次の文字から始まってはならない:
    • # ; " ' ( ) { } . , 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
  2. + または - で始まる変数シンボルは、二文字目に数字を使うことはできない。
  3. 変数名の内部には、以下の文字を除く、どんな文字も許される:
    • " ' ( ) : , 半角スペース
    • これらは、変数シンボルの終りを意味する。
  4. [(左角括弧)で始まり、](右角括弧)で終わるシンボルは、右角括弧を除くどんな文字を含んでもよい。
  • newLISP では適正なシンボル名の例
myvar
A-name
X34-zz
[* 7 5 ()};]
[俺]
*111*

日本語

  • set-locale で現在のロケールを調べたり、変えられたりする。日本の場合、小数点の記号は標準と一緒の"."。
(set-locale "JPN")
> ("Japanese_Japan.932" ".")
(set-locale "DEU")
> ("German_Germany.1252" ",")
  • newLISP の UTF-8 対応バージョンにするとUTF8関連の関数が使える。
以下、例
(utf8len "おれはジャイアン")
> 8

; utf8じゃない長さだと
(length "おれはジャイアン")
>24
  • UTF-8 対応バージョンは、別配布なので別途DLして差し替えて(あるいはUTF-8用でインストールして)使う。